スライド作り ―準備編―

プレゼン初歩

「ゼミでプレゼンをすることになった。でも、スライドの作り方がわからない…」
スライド作りって、意外と教えてもらっていないもの。不安になって当然ですよね。
そんな皆さんに、まずはスライド作りの前にすべきことについてお届けします!

スライド作りには事前準備が必要

いきなりスライド作りに入るのは無謀というもの。以下の事前準備をしましょう。

伝えることの明確化 

プレゼンというのは、それだけが急に立ち現われるものではありません。まず先に研究成果や提案したい企画などがあり、それを他者に発表するのです。
相手に何を伝えたいのか。相手の気持ちや行動をどう動かしたいのか。まずはそこをハッキリさせます。これは、レポート作成でも同じでしたね。

文章化

研究成果や提案したい企画を文章にまとめるとよいでしょう。「序論」「本論」「結論」というレポート形式がおすすめです。後のスライド構成をスムーズに行えます。例えば、「序論1枚、本論3枚、結論1枚」という感じです。
文章化といっても、レポートのように長文にする必要はありません。序論、本論、結論をそれぞれ箇条書きにしましょう。

条件の確認

スライドの良し悪しは、条件によって変わります。必ず作成前にチェックしましょう。 

日時

「1週間後にプレゼンしてください」と言われた場合と、「プレゼンは3か月後です」と言われた場合。スライド作成に費やせる時間やエネルギーは違って当然です。
プレゼン当日から逆算して、スライド作成にかけられる時間のめどを持ちましょう。

持ち時間

持ち時間が30分間なのか、10分間なのかで、作成するスライドの枚数は変わってきます。
与えられた時間に見合った枚数のめどを持ちましょう。

対象者

聞き手の知識、経験、年齢により、必要な情報は違います。例えば、発表者と聞き手とが同じ分野の人であれば、細かい説明なしに話しは通じます。しかし、 お互いが違う分野だとそうはいきません。
聞き手の特性を大まかにつかみ、配慮すべき点を押さえておきましょう。

会場

「ゼミ室で20名にプレゼン」というのと、「大教室で100名にプレゼン」とでは、規模が違います。会場が大きければ、遠くの聞き手への配慮が必要です。
文字や図表など、後ろの席からもしっかり見える大きさになるよう、設定しましょう。

設備・機器

大型スクリーンやテレビサイズのモニターなど、映し出されるスライドの大きさはずいぶん違います。
会場の規模とあわせてチェックし、文字や図表の大きさを決めるとよいでしょう。

スライド資料の長所と短所

スライド作成ソフトには、面白い機能がたくさんあります。ついつい「あれもこれも」とやってしまいたくなります。せっかく苦労して作ったのに、わかりにくくなってはもったいない。思わぬ落とし穴もあるので、注意が必要です。

長所

視認性が高い 

とにかくパッと見て伝わります。注意喚起や協調したい部分は、色や太さを変えたり、四角で囲んだりすると一目瞭然。

画像の使用が可能

文字だけでなく、図表や写真・イラスト、動画も活用できます。矢印などの記号を使うことで、関係性などを視覚化できます。

再利用が容易

同じものを何度も見せることができます。修正も簡単。保存しておけば、記録としても機能します。 

短所

詳しく書けない

1枚のスライドに情報量が多いと、非常に見にくくなります。

見た目に頼ってしまう

スライドには視覚的インパクトがある一方、情報量は少ないために内容が薄くなることがあります。

注意を分散させてしまう

スライドを使うと、聞き手に「見る」「読む」「聴く」「書く」「考える」を同時にさせます。聞き手の注意散漫を助長しがちです。

まとめ

このようなことを、ざっと頭に置いておくことで、見通しをもってスライド作成に入ることができます。
最初からすべてこの通りにする必要はありません。ある程度作った段階で、見直す時のチェックの参考にしてみてくださいね。